高校時代にしておきたいこと、読んでおきたい本

~大学生が大学の授業と本を紹介

勝村岳世さん(香川大学工学部電子・情報工学科2年) ※学部・学年は2016年3月現在

勝村さんが薦める「進路を決めたら、高校時代に読んでおきたい本」

『学問のすゝめ』福沢諭吉(岩波文庫)

 正直、今でも理解できないことは多いですが、ところどころで今学んでいることと繋がる部分があります。

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大学の授業を紹介! 面白いと思った授業はこれだ

<香川大学工学部電子・情報工学科編>

◇プログラミング1,2 [1 年後期、2 年前期]

 

情報系の定番、プログラミングの授業。プログラミング言語の習得というよりは、アルゴリズムに関わる部分を学びます。用いる言語はC。


私の大学ではコンテスト形式を用いており、毎週がプログラミングコンテストでした。与えられる課題はきついし、昼過ぎに始まる授業が夜に及ぶこともありましたたが、とても鍛えられたと思います。また受けたいとは思わないが、受けてよかったです。

◇主題A [1 年前期、1 年後期、2 年前期のいずれか]

香川大学のすべての学生の1 時間以上履修教養系科目です。主題A として複数の授業があり、その中から1 つ選択します。授業内容としては、それぞれの授業のサブジェクトに対して、グループディスカッションを通して学びを深めます。サブジェクトは、マナーやモラルに関するもの、キャリアに関するもの、地域に関するもの等いろいろありました。


私が受講したテーマは、マナーとモラルに関する内容であり、教員から情報が提示され、少人数のグループでディスカッションを行いました。かなり抽象的な内容に対して、グループメンバの意見を聞くことができたのは楽しかったです。また、マナーアップ系では作品を作るワークもあり、楽しかったです。

◇授業以外には・・・

 

3 年で「教育実務」という、県内企業と提携したインターンシップのプログラムがありますが、実際はそれほど多くはありません。よく言われる話ですが、情報系の学生は、勉強会に参加したり、ビジネスを始めたりする層と授業だけに振れる層に二分化します。勉強会ということでは、香川大工学部にはSLP というサークルがあり、週2 でプログラミングの学習を行っています。私も所属しています。


大学生になって <勉強以外に打ち込んでいること>

ロボコン出場機
ロボコン出場機

一つは、前の項目にあったSLP というサークルについて。このサークルでは全体で勉強会を開催したり、プロジェクトに属して活動をしたりします。私は現在、ロボコンのプロジェクトのリーダーを務めています。

 

実は、高校時代に高大連携の授業があって、このロボットに関わる授業を高校在学中に受けており、この大学に進学しました。ロボットのプログラミングはスマホのアプリやweb サイトと違い、完璧なプログラムを作っていても、光のかげんや風など、様々な条件によって上手くいかないことがあります。そんな中で、確実に動くプログラムを作るのは楽しい作業です。


もう一つは、観光です。民泊のシステムを使って、たくさんの外国人観光客と関わりました(高校時代、英語の偏差値が最低の時39 だったので、英語嫌いの皆さんに心から伝えたいと思います!) 海外で働くことや、文化の違いを身を以て感じることができました。さらに、その経験から、高松市内のゲストハウスの運営に関わることになりました。そこで今取り組んでいるのが、外国人向けの観光支援アプリの開発です。大学で学んでいるプログラミングを、ゲストハウスというフィールドで実践することを通して、歴史のとらえ方や、文化の違いを感じています。

進路について話そう

■進路を決めるにあたって、とった行動

 

もともと高大連携授業で先生とコネクションを持てたことで興味を持ち、Facebook で先生と友達になりました。もちろん、その高大連携授業に関して最大限努力しましたし、こまめに連絡を取る等もしました。


オープンキャンパスにも当然行きましたが、そこで先生にメッセージでアポを取り、一緒にランチをしたり、学生さんとつなげていただいたりもしました。


その先生は入試に関わっているわけではないので、直接的な影響はありませんが、大学が求めている学生や、大学が力を入れていること、研究の詳細を知ることができました。もともと推薦をねらっていたので、そういったお話を聞くことができたのは有意義でしたし、それが現在の活動にも繋がっています。何よりも、高校生の時に大学の話を定期的に聞けるのは楽しかったです。


他には、高校生向けのプログラミング勉強会に参加したり、個人でアプリの開発を行ったりしました。入試に限って言えば、希望する学科の教員の情報を、その先生の顔を見ればわかる程度には研究しました。


推薦の面接ではとても一般的な質問が来ることがわかっていたので、担当する試験官にいかに響くかが問題だと思います。例えば、自動車関係の先生が面接官で、その先生から時事問題にについて問われたら、なるべく自動車の話題について語る、などです。


■高校時代にやっておくとよいと思うこと


私が進路を決める際に取った行動は、自分にとって全て楽しい事でした。楽しい事をして受かった大学なので今も楽しいのだと思います。このように、何かをしなければいけないと言うより、何か好きな事を続ければ好きな事が叶う、進路が叶うのだと思います。


また、これは私の大学に関わった話ではありませんが、高校は閉鎖的ですのでそこから出て行く経験も重要だと思います。私は、「岡山高校生会議」等の学生団体にも関わったりしていました。情報を得たり、経験を積んだりすることは何をする上でも価値があると考えています。