環境・バイオの最前線

循環型社会工学/リサイクル工学/ゴミ問題

20世紀の成長を支えた炉の技術は、21世紀の課題、再資源化への答を出せるか?


1990年代に、日本が循環型社会に転換をはかることができた原動力には、リサイクルの工学的技術をメーカー等が中心となって急ピッチに開発してきたことがある。その中心となったのが、焼却炉がどれだけゴミをきれいに処理するかという中間処理の技術だ。この分野の研究では、衛生工学とともに、鉱石を製錬して純化させる炉の技術の研究に蓄積のある、金属材料工学の中の冶金・製錬の分野が中心となってきた。

 

その中で、最近実用化されたのがガス化溶融炉だ。これは高温で焼却するため、それこそ自転車を丸ごと処理することもでき、またダイオキシンが発生しないため埋め立てには非常に好都合だ。この炉は常に高温で燃やし続けなければならない大量廃棄型で、順応性に欠け、安全性も含めて問題点はまだあるが、化石燃料の原油を代替する際製油を得る技術に繋がる側面がある。つまり、ガス化や油化の要素技術を多く有しており、将来楽しみな技術なのである。

 

一方、資源の再利用の面では、ゴミ固形燃料(RDF)があり、木くずやプラスチックなどあらゆる可燃ゴミを固めて燃料化したもので、すでに工場やゴミ発電の燃料として利用されている。また、生ゴミやビール工場の廃液などを微生物で発酵させてメタンガスを取り出し、このガスでエンジン発電を行う、さらにそこから水素を取り出して燃料電池で発電させるシステムも実用化されようとしている。大阪のあべのハルカスでは、ホテルや百貨店から出る生ゴミで熱や電気をつくる計画が進行中だ。一方、循環型社会を牽引するだろうと目されていたペットボトルからペットボトルへの利用はまだ途上だ。ペットボトルは繊維としての利用は実用化されているが、同じペットボトルへの利用の技術は開発されているものの、コストの壁やアジア地域の廃ペット需要増から実用化されるに至っていない。


大阪のあべのハルカスでは、同ビルから排出される生ゴミをもとに、メタン発菌を使ってメタンガスを作っている。メタンガスはそのまま燃料として使えるほか、水素を取り出して燃料電池にも利用できる。おしゃれなビルの生ゴミとバイオリアクターによる発電という組み合わせがユニークだ。
大阪のあべのハルカスでは、同ビルから排出される生ゴミをもとに、メタン発菌を使ってメタンガスを作っている。メタンガスはそのまま燃料として使えるほか、水素を取り出して燃料電池にも利用できる。おしゃれなビルの生ゴミとバイオリアクターによる発電という組み合わせがユニークだ。

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