環境・バイオの最前線

発酵学・有用微生物学の研究者

未利用メタノール資源を世界初発見

阪井康能

京都大学 農学部 応用生命科学科/農学研究科 応用生命科学専攻 応用微生物学講座

【応用微生物学】21世紀の原料・エネルギー資源として天然ガスが期待される。特に植物から放出されるメタンとメタノールは未利用バイオマスの未来型資源。そのメタノール資化性酵母を、世界で初めて発見した。これの循環のメカニズムについて、分子細胞生物学から理解し、資源・環境問題の解決を目的としたバイオテクノロジー新分野の開拓研究を行っている。
 

生活習慣病の予防法を開発

横田篤

北海道大学 農学部 生物機能化学科/農学院 共生基盤学専攻 食品安全・機能性開発学講座

【代謝工学、微生物生理学】微生物にアミノ酸や有機酸などを効率よく生産させる研究を行っている。また、乳酸菌が、肝臓でコレステロールから作られる肝汁酸を体内に取りこむ性質を利用して、活性化した乳酸菌で動脈硬化の原因となる血中コレステロール値を下げ、生活習慣病予防プロバイオティクスを開発。また最近では 高脂肪食が胆汁酸分泌を引き起こし、大腸がんやメタボを発症する可能性を明らかにした。「微生物生理学」という名称は、むしろ古典的な響きがあるが、新しい時代を切り開ける新領域である。「微生物の有効活用をめざして力を合わせてくれる学生諸君を大歓迎、微生物生理学研究室へ来れ!」と熱く呼びかけている。

微生物生理学研究室 HP

 

ホワイトバイオテクノロジー

浅野泰久

富山県立大学 工学部 生物工学科(/工学研究科 生物工学専攻)

【酵素工学】ERATO(科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業)では、「浅野酵素活性分子プロジェクト」と自身の名が冠せられたプロジェクトで、ホワイトバイオテクノロジーと呼ばれる環境にやさしい化学工業技術に取り組む。同プロジェクトでは、微生物・植物・動物から見出される新たな酵素を活用し有用物質の生産に挑む。またアミノ酸代謝に関する微生物の酵素を用いて血液中のアミノ酸単体の定量に利用することなどで、新たな健康診断法の開発をめざす。富山県は全国有数の医薬品産業の集積があり、浅野先生は「世界のオンリーワン技術をめざす」という。

酵素化学工学研究室 HP

 

世界に先駆け乳酸ポリマーの生産に成功

田口精一

北海道大学 工学部 応用理工系学科/総合化学院 総合化学専攻 生物化学コース 生物機能化学講座

【生物工学】乳酸重合酵素を発見し、世界に先駆けて微生物による乳酸ポリマーの生産に成功した。新しい製造法で生産される新しいバイオポリマーは既存品にない物性を備えていることがわかった。次世代バイオプラスチックの創生研究をめざす。異分野コミュニケーションも盛んで、「パイオニア精神旺盛、想像力から創造力へ、ユーモアが地球を救う」ともっぱら元気な研究室だ。

バイオ分子工学研究室(TAGUCHI Lab.) HP

「微生物に学ぶ微生物に学ぶ高性能バイオマスポリマーの創製」動画あり

 

有用物質のリサイクル生産に寄与

小林達彦

筑波大学 生命環境学群 生物学類/生命環境科学研究科 生物資源科学専攻

【酵素化学】微生物を中心とした生物における新規な生命現象や多様な潜在能力を探索する。またそれに関わるタンパク質・酵素の構造と機能を分子レベルで解明する基礎研究を行う。その知見を元に、新規な機能を有する生物の育種開発、有用物質生産糖への応用、ゲノム情報に基づく生体機能分子工学、医療・環境・食糧についても研究。「タンパク質のスワッピング機能および新規翻訳後修飾メカニズムの発見」という、有用物質のリサイクル生産に寄与する重要な新発見をした。2006年度文部科学大臣表彰・科学技術賞受賞をはじめ、2012年度バイオインダストリー協会賞など受賞歴が並ぶ。

生命環境科学研究科 生物機能科学専攻 教員一覧 サイト

 

微生物資源大国=日本で、微生物酵素を探す

小川順

京都大学 農学部 応用生命科学科/農学研究科 応用生命科学専攻 応用微生物学講座

【応用微生物学】「日本は資源に乏しい国といわれています。しかし、微生物に関しては世界に冠たる資源大国であることをご存知でしょうか?」と小川先生は問いかける。微生物の数と種類が多いということは、私たちが探しさえすれば、優れた能力や未知の能力を持っている微生物と出合う可能性もきわめて高いということになる。それらをもとに有用物質生産のためのバイオプロセス、エネルギー生産、環境浄化、機能性食品生産、プロバイオティクスなどの開発などに有用な微生物機能・微生物酵素の開発を行っている。

発酵生理及び醸造学研究室 HP

 

酵母、細菌の環境ストレスの研究成果から有用微生物育種の技術開発までめざす

高木博史

奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス研究科 バイオサイエンス専攻

【遺伝子工学】酵母、細菌などの微生物が有する様々な細胞機能システムについて、環境ストレス(酸化・還元、高温、冷凍、乾燥、浸透圧、エタノール、低栄養など)への新しい適応機構を中心に、分子・代謝・細胞レベルで詳細な解析を行ない、さらに、微生物の複雑かつ巧妙な機能に対する理解を深める。また、高木先生が見出した研究成果を有用な微生物育種、物質生産などの技術開発に応用し、食糧、エネルギー、環境、生命に関連するバイオテクノロジーに貢献することをめざす。アメリカ(野球)研究、特に、New YorkとHawaiiが大好きという。

ストレス微生物科学研究室(高木研究室) HP

 

大腸菌はなぜ真ん中から分裂するのか?

和地正明

東京工業大学 生命理工学部 生命工学科/生命理工学研究科 生物プロセス専攻

【微生物生化学】大腸菌は必ず中央で分裂する。細胞はどのようにして真ん中を認識しているのだろうか? 例えば、大腸菌に抗生物質ペニシリンを作用させると必ず中央部分が膨れてきて、そこから破裂し溶菌する。研究テーマは「生命とはなにか?」。細菌細胞を対象にこのテーマに挑む。

和地研究室 HP

 

役に立つ研究を!産業にも医療にも

赤田倫治

山口大学 工学部 応用化学科/医学系研究科 応用分子生命科学系専攻

【遺伝子工学】研究内容は、iPS、産業用耐熱性酵母の育種、バイオエタノールに関する研究、酵母を利用した薬剤の探索と解析、酒やビール酵母の育種と多彩だ。自己PRは「役に立つ研究を。産業にも医療にも」。「高校からこの分野を目指して研究室に入ってくれる学生も多くいます。工学部でも生物工学を盛んに研究しています。ぜひ、希望してみてください。私たちの研究が社会の役に立たせたいと日々努力しています」と、高校生へメッセージ。

ゲノム生命機能工学研究室 HP

 

わくわくする生物の神秘に迫る

川向誠

島根大学 生物資源科学部 生命工学科(/生物資源科学研究科 生物生命科学専攻)

【応用微生物学】主な研究テーマは、分裂酵母の細胞分化を制御する分子機構、コエンザイムQ10生合成の解明。多収穫米や廃棄食品を用いたバイオエタノール生産に関する研究も行う。受験生へのメッセージ―「わくわくするような生物の神秘に迫る研究をしましょう」。川向先生の著書『ポイントがわかる分子生物学 第2版』では、項目ごとに2ページにまとめ、これ以上短くできないところまで分子生物学の本質を濃縮している。

応用微生物学研究室 HP

 

革命的バイオプロセスの開発に大きな期待

木野邦器

早稲田大学 先進理工学部 応用化学科(/先進理工学研究科 応用化学専攻)

【生物工学】研究テーマは、アミノ酸リガーゼの探索とペプチド合成プロセスの開発から、木質・草本系バイオマスを利用したバイオエタノール生産まで。協和発酵工業でアミノ酸発酵の研究から生産まで従事後、早稲田大学へ。「21世紀は生物化学の時代、生物機能を高度に活用した革新命的バイオプロセスの開発に大きな期待が寄せられている」とおっしゃる。大学時代は「いい意味で、遊べ」「失敗を恐れずタフな人間に成長してください」とアドバイスする。

応用生物化学研究室 HP

 

低炭素社会実現の基盤技術の確立をめざす

近藤昭彦

神戸大学 工学部 応用化学科/工学研究科 応用化学専攻

【生物工学】NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)のバイオマスエネルギー利用技術の実用化に向けたプロジェクトに関わる。海洋性藻類からバイオエタノール生産技術開発を行った。先端バイオマス生産技術開発により、バイオマスを積極的に利用した液体燃料や化学品を生産できる日本発の低炭素社会実現に資する基盤技術の確立をめざす。

バイオ生産工学研究室 HP

 

麹菌を用いた“味のある”研究を世界に発信

北本勝ひこ

東京大学 農学部 応用生命科学課程/農学生命科学研究科 応用生命工学専攻 生物機能工学大講座

【応用微生物学】わが国を代表する微生物である「麹菌」を用いた「味のある研究」を世界に発信するべく、ゲノム情報を駆使した細胞工学的解析を進めている。美味しい日本酒を造る麹菌の育種など、暮らしの役に立つ研究にも力を入れ、JBA(バイオインダストリー協会)発酵と代謝研究会の会長として活躍中だ。

微生物学研究室 HP

 

アスベスト研究の第一人者

黒田章夫

広島大学 工学部 第三類(化学・バイオ・プロセス系)/先端物質科学研究科 分子生命機能科学専攻

【応用微生物学】肺がんを引き起こすことで大問題になったアスベスト結合タンパク質を発見した。1995年の阪神淡路大震災でもアスベストは問題になった。東日本大震災後のガレキからアスベストが飛散することが懸念され、黒田研究室の研究員を現地に派遣、モニタリングを始めている。その他、ポリリン酸の解明やATP測定技術など多彩な研究を進めている。

黒田研究室 HP

 

発酵学研究室の誇りと伝統

大西康夫

東京大学 農学部 応用生命科学課程/農学生命科学研究科 応用生命工学専攻 生物機能工学大講座

【応用微生物学】抗生物質生産性放線菌の二次代謝産物の生合成や有用物質生産の研究をする。『発酵学研究室』とは、ともすれば古めかしいと思われてしまう研究室名だが、その名に誇りを持ち、新しい「発酵学」を切り拓いていこうとしている。「他人の物まねはしない、実験は徹底的に、プライドと責任を持ち研究を楽しむこととする」という姿勢は、凛としている。

醗酵学研究室 HP

 

単細胞微生物の遺伝子情報の基礎から応用まで研究

山田守

山口大学 農学部 生物機能科学科/医学系研究科 応用分子生命科学系専攻

【分子生物学】微生物の耐熱性、大腸菌のプログラム細胞死機構、耐熱性酵母および耐熱性細菌によるバイオエタノール生産、膜結合型グルコース脱水素酵素の研究を進めている。

情報生化学研究室 HP 

 

地球環境浄化、食と医に役立つ有用物質生産に挑む

簗瀬英司

鳥取大学 工学部 生物応用工学科/工学研究科 化学・生物応用工学専攻

【応用微生物学】自然界に生息する微生物は多様な酵素を生産する。簗瀬研ではこの酵素に着目し、地球環境浄化と保全、食と医に関わる有用物質の生産への応用を進める。例えば石油の代替エネルギー源として注目されるエタノールの細菌による効率的発酵、環境浄化型微生物を利用した人体に有害なVOC(揮発性有機化合物)の分解除去システムなど、多岐にわたる研究に取り組む。

生体触媒工学研究室 HP

 

ガン治療に役立つ酵素の発見

平田大

広島大学 工学部 第三類(化学・バイオ・プロセス系) バイオ系/先端物質科学研究科 分子生命機能科学専攻

【生物化学】細胞の形が変化してがん化するのを抑える酵素の存在を、広島大や英国癌研究所などの研究チームが酵母を使った実験で突き止め、英科学誌電子版に発表した。 新しいがん治療薬の開発に役立つ成果という。

細胞生物学研究グループ 紹介ページ

 

生分解性プラスチックの大規模リサイクルの研究

阿部敬悦

東北大学 農学部 応用生物化学科/農学研究科 生物産業創成科学専攻 微生物機能開発科学講座

【応用微生物学】カビのストレス応答シグナル伝達系の研究とその応用を研究。生分解性プラスチックの大規模工業リサイクルの研究をする。

応用微生物学分野研究室 HP

 

地球規模で心配されるリン資源リサイクルを研究

大竹久夫

大阪大学 工学部 応用自然科学科/工学研究科 生命先端工学専攻 生物工学コース

【生物機能・バイオプロセス】バイオテクノロジーを活用して、資源やエネルギーの消費を節約できる環境にやさしい生産プロセスを開発したり、地球規模で枯渇することが心配されているリン資源を、下水などから回収してリサイクルするための研究を行っている。

生物化学工学領域 大竹研究室 HP

 

超好熱菌の微生物有効利用を考える

跡見晴幸 

京都大学 工学部 工業化学科/工学研究科 合成・生物化学専攻 生物化学講座

【生体関連化学】極限環境微生物、超好熱菌研究を続ける。近年、火山付近の高温・熱水環境、深海の高圧環境、北極や南極域の低温環境などの極限環境にも、個々の環境に適応した極限環境微生物が多数生息していることが明らかになってきた。これらの極限環境微生物は従来の微生物に見られない生命戦略を有し、基礎・応用両面で非常に興味深い研究対象だ。跡見先生は、これまでに熱水環境、深部地下極限環境や南極地域を中心に、サンプルの採取と極限環境微生物の分離を行ってきた。極限環境微生物の中でも、特に超好熱菌は生命の進化の観点から注目されている。

 
スプーン一杯に10億の微生物が生息している
老川典夫
関西大学 化学生命工学部 生命・生物工学科/理工学研究科 ライフ・マテリアルデザイン専攻
【応用微生物学】スプーン一杯の土の中には,約10億もの微生物が生息している。これらの微生物の中から食品や医薬品などの産業上有用な物質を生産するもの“宝”を探しだす。「大自然に微生物が存在する限りテーマは無限にあります。私達と一緒に“宝”探しをして、バイオでものづくりしてみませんか」と老川先生は語りかける。
 

希少糖研究のメッカ

高田悟郎

香川大学 農学部 応用生物科学科/農学研究科 希少糖科学専攻/希少糖研究センター

【応用微生物学】キシリトールなど希少糖は「自然界にその存在量が少ない単糖とその誘導体」と定義されている(国際希少糖学会)。そんな珍しい希少糖に30数年、取り組んだ何森健先生(現・希少糖研究センター特任教授、香川大学名誉教授)を後継する高田先生は「応用微生物学」の立場から、バイオマス資源から多糖あるいは単糖を取出し、微生物あるいは酵素反応を用いて分解変換して、付加価値の高い希少糖を作り出すための研究を行う。

高田研究室 HP

 

特殊環境微生物の環境適応を分子レベルで解明

栗原達夫

京都大学 農学研究科 応用生命科学専攻 生体分子機能部門/化学研究所 環境物質化学研究系

【微生物化学】主な研究テーマは、発育の適温が低い低温細菌などの特殊環境微生物の環境適応を担う分子基盤の解明と応用。酵素の反応機構の解析と応用。

分子微生物科学研究領域 HP

 

微生物の代謝機能を資源・環境・エネルギー問題に役立てる

石井正治 

東京大学 農学部 応用生命科学課程/農学生命科学研究科 応用生命工学専攻 生物機能工学大講座

【応用微生物学】微生物の持つ多様な代謝機能を生化学的、遺伝学的に解明し、日本が直面している資源、環境、エネルギー問題解決に活用することを主眼にした研究を行う。有用酵素の生産と利用の基盤研究も進める。

応用微生物学研究室 紹介ページ

 

カビ研究の専門家

五味勝也

東北大学 農学部 応用生物化学科/農学研究科 生物産業創成科学専攻 遺伝子情報システム学講座

【応用微生物学】研究課題はカビのアミラーゼ遺伝子発現制御ネットワークの解明、カビを宿主としたタンパク高生産システムの開発、カビのトランスクリプトーム解析とカビ研究を続ける。

遺伝子情報システム学講座 HP

 

酵母を医薬品製造の細胞工場として有効利用を

原島俊

大阪大学 工学部 応用自然科学科/工学研究科 生命先端工学専攻 生物工学コース

【応用微生物学】酵母を用いて、真核生物遺伝子機能の解析とバイオテクノロジーへの応用を研究する。酵母は古くから醸造飲料、パン、発酵食品として人間の暮らしと関わってきたが、遺伝子工学による高等生物有用タンパク質やワクチンなどの医薬品製造のための細胞工場として重要なのだ。

ゲノム機能工学領域 原島研究室 HP

 

土壌菌から医薬品を生合成する

仁平卓也

大阪大学 工学部 応用自然科学科/工学研究科 生命先端工学専攻 生物工学コース/生物工学国際交流センター

【機能生物化学】土壌に広く生育している微生物の放線菌や麹菌に代表される糸状菌カビは、医療分野をはじめ多岐にわたる分野で利用されている。例えば、移植手術やアトピー性皮膚炎の治療薬として広く用いられている免疫抑制剤、胃がん、肺がんなどの治療に用いられる抗腫瘍剤等々。これら有用物質の生合成について研究している。

分子微生物学研究室(仁平研究室) HP

 

乳酸菌が生産する抗菌性ペプチド、バクテリオシンに関する研究のメッカ

園元謙二

九州大学 農学部 生物資源環境学科/生物資源環境科学府 生命機能科学専攻 分子微生物学・バイオマス資源化学大講座

【微生物工学】バクテリオシンという乳酸菌がつくる抗菌性ペプチドの探索を続けている。新たな食品保存料や医療への応用が期待されるため、その基礎研究だけでなく実際の産業利用と社会への還元も重要な課題として挙げている。

微生物工学研究室 HP

 

生命分子のエンジニアリングによる新産業創出を目指す

早出広司

東京農工大学 工学部 生命工学科/工学府 生命工学専攻

【発酵工学】自然界から有用酵素の検索、遺伝子レベルでの酵素設計・改良をし、皮下埋め込み式のグルコース計測装置や糖尿病の医療診断に利用できるバイオセンサーを開発。このような生命分子をハンドリングする技術を背景として、健康診断、食品・環境計測を考えている。めざすのは生命分子のエンジニアリングによる新産業技術の創出という。

早出・津川研究室 HP

 

麹(こうじ)の機能に迫る
北垣浩志
佐賀大学 農学部 生物環境科学科/農学研究科 生物資源科学専攻
【発酵工学】大学院の修士課程を出て、国税庁に就職し日本酒の醸造指導をおこなう鑑定官を務めたというユニークなキャリアを持ち、現在全国の多くの醸造企業で使われている日本酒の抗酸化性測定システム、低ピルビン酸清酒酵母を開発し、日本酒の醸造技術の権威であると同時に、スコットランド王立蒸留所で研修してスコッチウィスキーの醸造蒸留技術も有す。現在は、農林水産省のプロジェクト(シーズ研究:全国で10プロジェクトの1つ)の代表者に選抜され、麹の機能性の研究を進めている。微生物の力を使って食品や酒の香味や栄養価、機能性を向上させる、社会に役立つことに直結した学問に無上の喜びを見出す。
北垣研究室 HP

 

植物バイオマスの有用物質への変換という難題に挑む

粟冠和郎

三重大学 生物資源学部 資源循環学科/生物資源学研究科 資源循環学専攻

【応用微生物学】微生物は様々な環境に適応して生息している。これら微生物の持つ多彩な機能に着目し、その機能について明らかにする。さらにその機能を人工的に改変・増幅することにより、我々の生活向上に役立たせることを目標とする。植物バイオマスの主要成分であるセルロースは分解されにくいことで知られる。その有用物質への微生物変換の研究という難題が大きなテーマだ。

微生物工学研究室 HP

 

バイオマス・セルロース分解菌のゲノム解析

田丸浩

三重大学 生物資源学部 生物圏生命科学科/生物資源学研究科 生物圏生命科学専攻

【生命工学】魚介類や藻類などの水圏生物を対象として、遺伝子操作や細胞融合などを用いた優良品種の開発をめざす。それに加えて、バイオマス・セルロース分解菌のゲノム解析とそれを利用したセルロースの効率的分解系の研究を進めている。

水圏生物利用学研究室 ページ

 

バクテリアからヒトまで進化的に保存されたタンパク質修飾の研究

古園さおり

東京大学 農学部 応用生命科学課程/農学生命科学研究科 応用生命工学専攻/生物生産工学研究センター 微生物機能代謝工学(協和発酵キリン)寄付部門

【応用微生物化学】バクテリアを対象としたタンパク質の短鎖アシル化修飾に関する研究を展開中。アシル化修飾は、最近、バクテリアにおいてもその存在が見出され、バクテリアからヒトまで進化的に保存されたタンパク質修飾として注目を浴びている。バクテリアを用いた研究から生物に普遍的な新しい機能・概念の発見をめざす未知の挑戦をする。

微生物機能代謝工学研究室 HP

 

微生物利用の魔術師

清水昌

京都学園大学 バイオ環境学部 バイオサイエンス学科(/バイオ環境研究科 バイオ環境専攻)

【有用物質生産】微生物の力を応用して化学製品を生産する微生物触媒の開発に取り組む。従来の化学触媒を使うプラントでは高温・高圧化で原料を化学反応させていたが、微生物触媒を使えば常温・常圧で作業ができるので消費エネルギーを抑えることができ、環境にもやさしく生産コストの削減にもつながるとして、産業界から最も注目を集めたバイオ研究者だ。頭をよくする必須脂肪酸として話題のドコサヘキサン酸やゴマに含まれるセサミンなど、最近話題の有用脂肪酸の研究にも熱心で、微生物を使って大量生産させ機能性食品の開発をめざす。2003年度京都大COEのプロジェクトリーダー。いまだに、学会や産業界への影響力は衰えない。

微生物機能開発学研究室 HP

京都学園大学 清水先生インタビュー

 

発酵学・有用微生物学を知る

発酵学・有用微生物学が学べる大学