みらいぶ春休み特別企画トークライブ

笑い飯・哲夫が語る テツガクとの出会い

<哲夫さんと読書会>

哲夫さんとのガチトークでわかった、「仏教って、こんなに身近で深くておもしろい!!」

後半の読書会では、哲夫さんの『ブッダも笑う仏教のはなし』を事前に読んできた高校生8人を中心に、内容について哲夫さんに質問をぶつけたり、皆で話し合ったりしました。

読書会vol.1 ブッダってどんな人? 

タナカさん:ブッダはどんな性格の人だったのでしょうか。哲夫さんの本に「王子だったけど、たくさんの弟子に慕われていた」と書いてあったので、興味を持ちました。

哲夫さん:とりあえず、本のお買い上げありがとうございます(笑)。

 

僕も実際に会った人じゃないので、いろんな本を読んで、こんな人やったんかな、と自分の中にぼんやりと描かれているようなもんなんですけど。

 

ブッダは、王家の偉いさんの子として生まれて、お城の中で何不自由のない生活をさしてもらっていたんですよね。その中で、「自分は何でこんなところに生まれて育てられているんだろう」という疑問が出て来はったと思うんです。周りの大人を見ても、好きなことをやっている人もおれば、下働きで好きなことをやらしてもらえない人もおる。公平ではないなあ、と。今の学校で言ったら、クラブとかやって何でもテキパキしている子もおれば、寡黙にずっと本読んでいる子もおるし、本も読まんとゲームばっかりしとる子もおる。いろんな人がおるなあ、いったい世の中は何でこんなに千差万別なんやろ…と思い悩む性格だったと思うんですね。

 

ブッダのことを、いろいろ本を読んだりして調べてみて、僕もどっちかといえばそういう性格やなあと思ったんですね。何か変にものを考えてしまうんです。

 

例えば、中学・高校の時、夜全然眠れなかったんですよね。このまんま眠って死んでしもうたらどないしよ、と思うからなんです。死ぬということが自分の経験していないことやからすごく怖い。だからこそ死についてめちゃ考えて眠れなくなってしまう、そんな性格やったんです。

 

ブッダも「死ぬとはいったい何なんやろな」みたいなことをずっと考えていて、それで悶々として出家を決めはったらしいですが、何かにつけて思い悩む性格だったんでしょうね。

 

でも、それでいて根底にあるのは、優しさだと思うんですよ。はじめはお城の中で何不自由ない生活をしていて、出家した後は6年に及ぶ苦しい修行もやったわけです。両方やったあげく、贅沢しすぎず・楽しすぎずという「中道」、つまりどっちにも偏らない生き方が一番いいんだということに気づきはったわけなんです。そうやって苦しいことも楽しいことも経験したあげくの人間って、優しくなっていくんじゃないかなというふうに思うんですよね。だから、いじめを自ら克服したような人やったら、その人は、僕の予想ですけど、たぶんめちゃ優しい人になると思うんですよね。人をいじめないし、人を傷つけない。ブッダは、そういう中でさらにみんなの安らぎとは何や、と考えていたんやろうな、と。

 

だから、弟子たちに説くときも、すごい思いやりを持って説いてはったんかなという気がしますね。ブッダのしゃべっていた言葉が残っているような伝記もあるんですが、一人ひとりに思いやりをもって接している感じが浮かび上がりますね。

 

クボさん:哲夫さんにとってブッダはどういう人物なのですか。どういうところに惹かれたのですか。

 

哲夫さん:仏教は三大宗教の中で一番古いし、今でもほとんどの日本人の根底に植え付けられている教えですよね。その創始者という意味でのリスペクトはすごくあります。2400年経っても、まだびっくりさせられるようなことがいっぱいありますし。

 

ブッダは菩提樹の下に座って、世界をいろいろ見つめはったんです。その時、ほんまにあらゆることに気づいたんやろな、と思うのですよ。それが例えば「因縁」という言葉です。世の中はほんまに原因と結果で結びついていて、今こうなっているのも、辿っていくと必ず何か理由があって、今後も何か理由があるからこうなっていくという、今で言うたら単純なことかもわからんけれども、この時代でそれに気づくというのはすごいことやなと思うんですよ。

 

また、争いごとの多い時期やったのに、「慈悲」のような、みんなで優しくしよう、争いをしないようにしようという考え方を作ったという意味でもすごいと思います。

 

日本では古くは聖徳太子とか、聖武天皇とかが仏教を政治に使おうとしたんですね。今でもいろいろな政党がありますが、それぞれ意見が違う。いろいろな意見を聞いてまとめるのは、政治の世界ではなかなか難しいことなんですよ。その政治に仏教を使おうとしたということは、すごく平和的にみんな考えていこうよ、ということをその時に考えたからだと思うんですよね。それが『鎮護国家』、鎮めながら護る国家なんですね。これはよう受験の時に出るからね、覚えておいてね(笑)。

 

その時代から民衆に仏教というものを浸透させて、「みんな争うなよ、意見が違うから言うて、いちいち闘わんでもええやろ」と。自分の信念は持っといたほうがええけど、みんなが一人ひとり優しくなろうね、というようなことを政治的に打ち出したというのは、その時代の人たちが仏教というのはいいもんや、とわかっていたんだと思うんですよね。

 

そのいいものを気づいた人やから、ブッダはすごいなあと思うたりしてます。

 

笑い飯 哲夫さんの本

『ブッダも笑う仏教のはなし』

(サンマーク出版)

こんなにおもしろかったら、ブッダも笑って許してくれる!? 人気お笑い芸人がおくる、笑って学べる「脱線しまくり」な仏の教えとは?

[出版社のサイトへ]

『えてこでもわかる 笑い飯哲夫訳 般若心経』

(ヨシモトブックス)

大学の哲学科で、古今東西のあらゆる哲学を学んだ哲夫が書いた「般若心経」の本。真面目なようでボケ倒す!ボケているようで真理を突く!新たな般若心経の形を浮き彫りにします!

[出版社のサイトへ]