車両工学・自動車工学

林隆三先生インタビュー

東京理科大学 工学部第一部 機械工学科

林隆三先生
林隆三先生

◆先生が研究対象としてきた学問領域を説明してください。

 

機械力学・制御(機械の動き方に関する学問分野)の中でも、交通機械、つまり、自動車や鉄道などの乗り物の動き方やその制御に関するもので、ぶつからないように自動車を動かすにはどうすればよいか、自動車の振動を減らして乗り心地を向上させるにはどうすればよいか、といったことを考える学問です。

 

◆先生のご研究を詳しく教えてください。

 

主に自動車の予防安全システム、運転支援システムに関する研究をしています。交通事故をない円滑な自動車交通をめざし、「ぶつからない」「快適な」自動車の実現を課題として、自動車の運動力学を基に、どのように自動車が移動すれば障害物とぶつからずに走行できるか、どのように自動車の機構を制御すれば快適な走行ができるか、どのように支援すればドライバが運転する助けになるか、などについて研究をしています。

 

研究室の様子
研究室の様子

◆その研究テーマをどのように見出したのでしょうか。

 

自動車交通が抱える課題・問題を考え、その問題がなぜ生じているかの本質を考えていくと、解決策はおのずと見えてきます。大切なのは、深く深く考えることです。

 

◆高校生が、授業や課外活動等で、先生のテーマや学問領域に関する研究をするとして、高校生でも問えるような課題を挙げていただけますか。

 

交通事故が起きないようにするためには、自動車をどのように動かせばよいか?(障害物に対してどのようにハンドルを切ればよいか?どんなタイミングでブレーキをかければよいか?)

 

 

◆先生が指導されている学生の研究テーマ・卒論テーマ、大学院生の研究テーマを教えてください。

 

 ・電磁ダンパを用いた自動車のサスペンション連携に関する研究

 ・狭路における歩行者追い越し時の安全運転のための車両制御手法の研究

 ・前方障害物自動操舵回避システムの開発

 ・アクセルペダルの加振を用いたドライバへの触覚的操作助言提示の研究

 ・市街地環境における自動運転に関する研究

など

 

◆先生のゼミや研究室の卒業生は、どんな仕事をされていますか。

 

自動車メーカーでの製品開発・技術開発等に従事しています。

 

研究室の様子
研究室の様子

林先生の研究室HP

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高校数学で解く“未来のぶつからないクルマ”

林隆三先生 東京理科大学 工学部第一部 機械工学科

 

興味がわいたら

『ダイナミック図解 自動車のしくみパーフェクト事典』

古川修(ナツメ社)

走る、止まる、曲がるのクルマの基本がわかる。ハイブリッドカーや電気自動車、次世代に期待される燃料電池車などの基本メカニズムも図解。写真とイラストがふんだんに使われていて、理解が進みます。『図解入門 よくわかる最新自動車の基本と仕組み』(玉田雅士、藤原敬明/秀和システム)などもおススメです。

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『グランツーリスモ』(ゲーム)

(ポリフォニー・デジタル、ソニー・コンピュータエンタテインメント)

PlayStation用のドライビングシミュレーションゲーム。駆動方式やサスペンション設定の違い、車両制御の有無などによる車の動き方の違いを体験できます。他のゲームよりも車両の動きが実際に忠実だと思います。(他のゲームでは、楽しさやゲーム性を重視しているので、クルマの動きは現実離れしていることが多いです。)危険な限界走行をするほど車両特性の違いはわかりやすいのですが、普通の公道ではできませんので、このようなゲームでバーチャルに体験するのがよいでしょう。

 

『「自動運転」が拓く巨大市場 2020年に本格化するスマートモビリティビジネスの行方』

井熊 均(日刊工業新聞社)

スマートモビリティとは、ITS(高度道路交通システム)とGPS、各種センターをネットワークで繋ぎ、渋滞緩和などに活用する、交通システムのこと。こうしたシステムがあって全自動運転は実現します。技術革新とモビリティサービスが生み出す新ビジネスの可能性がわかります。

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『自動運転  ライフスタイルから電気自動車まで、すべてを変える破壊的イノベーション』

鶴原吉郎、仲森智博(日経BP社)

自動運転というたった一つの技術が実現することで、産業と社会が変わるという。交通事故や渋滞は激減、人はクルマを買わなくなる。無人電気タクシーや無人トラックが登場する…。そんな自動運転の普及とそれに伴う変化を解説しています。

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