新科目「公共」、18歳から選挙! みんなで社会を作ろう特集




学問本オーサービジット(協力:筑波大学)より

何を手がかりに投票すればいい? 『イデオロギー』を図書委員で読んでみた。開成中学・高校図書委員会、政治学者と語る

竹中佳彦先生 筑波大学人文社会系(社会・国際学群社会学類、大学院人文社会科学研究科国際公共政策専攻)


過去の実績?政策?人柄? 18・19歳新有権者は何を基準に投票するのか

18歳の高校生+19歳の大学生が討論 さあ選挙権がやってきた。関心は? 高校の「政治教育」。授業では何を習った?何を教えてほしい?

~「棄権はしないで! 投票率の低下は、ごく一部の意見が法律に反映されてしまう恐れを招く」


18・19歳よ、選挙に行こう! 投票に行かないと若者が損をする!

寒川友貴くん  早稲田大学教育学部2年・19歳 

現在、日本の政治はシルバーデモクラシーという高齢者に有利な政治が行われていると言われています。投票にも行かない若者への政策はおのずと後回し。若年層の投票率を上げれば、政治家も若い世代を見直し、若者を意識した政策が増えるはずです。 



18歳選挙が実現!政治学を学び、政治行動へ、合意形成へ。

デモクラシー論のリーダー杉田敦先生と考える

杉田敦先生 法政大学 法学部 政治学科 

 





選挙がわかるサイト 各党の政策の観点が整理されているサイト



興味がわいたら ブックガイド

『イデオロギー』(現代政治学叢書8)

蒲島郁夫、竹中佳彦(東京大学出版会)

冷戦が終結し、東西イデオロギーの対立が消滅した今、イデオロギーは存在するのだろうか?しかし、現に「右傾化」という言葉が現政権を批判するのに使用されているように、決して消え去った過去の概念ではないように見える。本書では、この「イデオロギー」という概念について、理論的、および実際的な考察を交えて考えていく。特に、日本ではイデオロギーという言葉が使われるとき、それは「保革イデオロギー」としての形である場合が多い。それでは、「保守」と「革新」が両端にある対立軸のほかに、別の対立軸は存在しないのか。「保守」「革新」とみなされる政党と、その主張する政策にはどのようなかかわりがあるのか。有権者が考える位置づけと、政党の自認する位置づけはどれほど異なるのか?そもそも、有権者は自らをどのように認識し、その幅がどれほどあるのか?選挙年齢が18歳に引き下げられ、今後我々にも政治にかかわる機会が多くなる。その中で、「イデオロギー」というものを無視するわけにはいかないだろう。(開成高校図書委員会 遠藤達朗くん 高2)

 

『デモクラシーの論じ方 ─論争の政治』
杉田敦(ちくま新書)
民主主義、民主的な政治とは何か。いろいろな意見の対立や争点が生まれてくる中、物事を「民主的」に決めるとは、どういうことか。古くて新しいこの難問について、対話形式を用いて考える試み。

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『多数決を疑う』

坂井豊貴(岩波新書)

当然とされがちな多数決について、その限界を説明し、政治的な決め方には他の選択肢もあることを積極的に示す。

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『代表制という思想』

早川誠(風行社)

政治において、代表というものがなぜ必要なのかを、わかりやすく説明。

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『戦後政治史 第三版』

石川真澄、山口二郎(岩波新書)

敗戦から民主党政権の発足と混迷までの日本の政治史を概観しており、戦後史の流れを大まかに知るのに役立ちます。衆参両院の選挙データが収録されているのも便利です。

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『自民党――政権党の38年』

北岡伸一(中公文庫)

1955年から38年間にわたる自民党の歴史を、内閣ごとに外交・経済政策や派閥政治を通じて鮮やかに描き出しています。

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『代議制民主主義――「民意」と「政治家」を問い直す』

待鳥聡史(中公新書)

著者は、代議制民主主義を、自由主義と民主主義の二つの要素の緊張関係からなるものとしています。代議制民主主義を、歴史・実態・制度の面から考える際の参考となります。

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『これが憲法だ!』
長谷部恭男、杉田敦(朝日新書)
気鋭の憲法学者と政治学者が、9条、集団的自衛権、日米安保、人権など主要争点を徹底的に議論した。「憲法は国家という法人の定款である」「護憲派も改憲派も条文にこだわりすぎ」「絶対平和主義は立憲主義に反する」「アメリカもフランスも押しつけ憲法」「憲法解釈は芸である」「国の安全に関わる重要な問題を、内閣法制局や憲法学者だけに任せていていいのか?」「憲法で縛るより、国会でその都度議論すべきではないのか?」などなど。日本人として生きてきたならば、本来誰もが考えておくべきにも関わらず、ほとんど考えられてこなかった視点を示してくれる、スリリングで最先端の憲法対論。

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『社会の喪失』
市村弘正、杉田敦(中公新書)
社会問題に関するドキュメンタリー映画を素材に、原発、公害など、現代日本のいくつかの断面から、時代や社会のあり様について、根底から考える対談。戦争をどう考えるか。いま私たちの社会から何が失われつつあるのか。危機のありかとその根深さを探る。

『政治的思考』
杉田敦(岩波新書)
「速やかに決めることが政治の仕事」「政権は選挙時の約束どおりに実行すべき」「自分たちの選んだ政治家が力をもつことこそが民主主義」「権力を制限することで自由を確保できる」……もっともに見える、こうした主張とは、異なる政治の考え方を示す本書。決定・代表・討議・権力・自由・社会・限界・距離という8つのテーマで、政治的に考えるとはどういうことなのかを明らかにする。

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パンフレット『池上彰の「マンガで分かる」投票ガイドブック』

大学生等をターゲットとしたパンフレット

こちらから

『池上彰の選挙と政治がゼロからわかる本』

池上彰(河出文庫)

TVでもおなじみのわかりやすい“池上解説”で、選挙や政治について、わかりやすく書かかれています。

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『政治のしくみがわかる本』

山口二郎(岩波ジュニア新書)

著者は、法政大学で政治学を教える先生。日本の政治がどのようになっているのか、わかりやすく解説しています。

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『めざせダウニング街10番地』

ジェフリー・アーチャー 訳:永井淳(新潮文庫)

3人の英国下院議員が、ダウニング街10番地の主=首相を目指す小説。英国政治の勉強になります。