選挙最大の魅力は、若者という少数者が、マジョリティに勝つことのできる唯一のチャンス
~高校時代から政治参加してきた、政治アイドル・町田彩夏さん(20歳)からのメッセージ

みなさんこんにちは。政治アイドルの町田彩夏です。もう少し詳しく自己紹介をすると、今ちょうど20歳の大学3年生で、2016年7月10日に行われる、参議院議員選挙で、生まれて初めて投票に行きます。
私は、高校時代から、女子高校生が社会問題を熟議して、女子高生目線でマニフェストを打ち出す「女子高校生未来会議」や、18歳選挙権実現運動を起こしていた「Teen’s Rights Movement」を立ち上げ、活動してきました。

大学生になってからは、web上の動画学習サイトで講師をしたり、『ニッポンのジレンマ』という番組に論客として登壇したりしたあと、2015年の秋頃に参加したアイドルオーディションをきっかけに、政治アイドルとしての人生をスタートしました。
私はある種の「アイドル」ですが、今のところ(笑)歌ったり、踊ったりはしません。私は、「政治を語ることがタブー視されている日本の現状を変え、政治を語ることが当たり前の社会にしたい。」という思いを持って、SNSやメディア、時には渋谷の街角で、自身の声を発信しています。

講談社主催の個性的な女性を輩出するアイドルオーディション(ミスiD2016)で、審査員個人賞を受賞(写真提供:ミスiD2016)

今回私がみなさんに伝えたいことは「選挙ってこんなに楽しいんだよ!」。これに尽きます。私は、自身が中高6年間生徒会活動に関っていた経験から、選挙という仕組みが大好きになりました。結果が出るまでのあのドキドキ感。演説をしている時に感じる、自分の声が届いているなという実感。推していた候補が、たった一票差で当選に届かなかった悔しさ。選挙が好きっていうと、「変わってるね。」と言われることもありますが、私が選挙を好きな理由は案外、こういった率直な感情に由来しているのです。
だから、今回は、私の素直な気持ちを書きます。なぜ若者が投票に行かなければならないのか。たくさんの学者・有識者の方々が、18歳選挙権が解禁される参議院議員選挙に向けてコラムや記事を書いています。真面目なこと、学術的なことはそちらに任せます。このメッセージは、それとは違った切り口で、等身大の20歳の私が思うことを、みなさんに伝えたいと思います。
まず始めに、私が考える選挙の3つの魅力を紹介します!
1.無料でドキドキ感を味わえる最高のイベント
みなさん、選挙と聞いて、何を思い浮かべますか?私はAKB48グループの選抜総選挙が一番に浮かびます。誰が1位をとるのか、ごぼう抜きがあったり、いきなり圏外まで順位を落としてしまったり、数々のドラマがあります。観ていて、ハラハラドキドキしますよね。私はこの心のときめきを、議員さんを選ぶ選挙でも味わえると思っています。さらに、選抜総選挙では、自分のお小遣いを使って、投票券を得なければ投票できませんが、国会議員を選ぶ選挙は、何もしなくても、家に投票所整理券が届きます。(税金で選挙が運営されている、というツッコミは一旦おいといて…)この機会を逃さない手はないですよね!投票に行けば、自分が投票した候補が当選するのかどうかも気になって、選挙特番を見る楽しみも増えるし、今回の参議院議員選挙においては、当選後6年間、国会議員として仕事をするわけですから、国会中継を観る楽しみも増える。もし、落選してしまっても、今後どういう動きをするのかを追いかける楽しみも増える。参加しなくて後悔することはあれど、参加して後悔することはないと思います。
2.普段忘れがちな親孝行もできる貴重な時間
最近、親と出かけたのっていつだったか思い出せますか?高校生、大学生と歳を重ねると、友達と遊ぶことが多くなったり、部活や勉強で休日や平日の夜遅くまで時間を使ったりするので、親と話す時間って、昔より減りましたよね。そんな時、この選挙を有効活用してもらえたら素敵だなぁと思います。期日前投票でも、当日の投票でも、「一緒に選挙に行こう!」って言われたら、親としても嬉しいだろうし、私たちも誘いやすいですよね。投票に行った帰りに、カフェに寄り道するのもいいし、スーパーで食材を買って一緒に料理するのもいい。一石二鳥だなと思います。
3.若者という少数者が、
マジョリティに勝つことのできる唯一のチャンス
人は誰しも、時にマジョリティであり、時にマイノリティとなり得ると思います。例えば、若者。渋谷にいる人間のうち、過半数が若者だと仮定します。この場合は、若者はマジョリティです。しかし、日本全体で考えたらどうでしょう。お年寄りの方が人口は多くて、若者の方が少ない。この時、若者はマイノリティとなるのです。このように、考え方や切りとる場所によって、人はどちらの立場にもなり得ます。ノエル・ノイマンというドイツの政治学者は、少数者の声がかき消される様子を沈黙の螺旋理論と名付けました。もし、このまま、私たち若者世代の投票率が著しく低くなってしまうのであれば、日本という社会で、マイノリティの若者の声はますます届かなくなってしまいます。しかし、もし10代20代が、他の世代を圧倒的に上回る投票率を叩き出すことができれば、少数者の声をマジョリティに届けることができるのです。その普段は訪れない唯一のチャンスが選挙であり、これこそが選挙の最大の魅力だと思います。
どうですか。投票に行くの楽しみになってきませんか。でも、いざそんなワクワクした気持ちになったとしても、誰に投票すれば良いのか、仕組みはややこしそうだし、候補者はなんだかたくさんいるし、途方にくれてしまいますよね。
私もそうです。これだけ選挙や政治、社会問題が大好きで、いろいろ調べたり、足を運んだりしていても、それでも悩んでしまいます。

そこで、そんな時、私がオススメしたい方法は、「自分なりの軸」を決めることです。例えば、私は、今大学で女性の社会進出をテーマに研究をしています。そこで、各政党が擁立している候補のうち、女性候補が何人いるかの割合を出してみます。そうすると、女性候補が一人もいない政党もあれば、過半数が女性候補の政党もあります。女性候補の割合が極めて少ないのにも関らず、女性の社会進出を公約に掲げているのであれば、本当にこの政党は、公約をきちんと実現してくれるのかなと疑問を感じませんか。
これと同じように、各政党の候補者の平均年齢を出してみるもの面白いです。私たちは投票する時に、○○党という政党名を軸に考えがちですが、それを1回とっぱらって30歳の若手候補と70歳の先輩候補の戦いだったり、女性候補と男性候補の戦いだったり、年齢や性別など自分の好きな軸を1つ決めて、投票先を考えると見え方が変わって来ます。

みなさんの家に届いている選挙公報や新聞、今みなさんが使っているこのインターネット。今、この世の中には情報が溢れすぎているといって過言ではありません。だからこそ、迷ってしまうし、考えることが多すぎて、投げ出したくなってしまいます。そんな時、私の話を思い出してください。私にとっては、初めての選挙。これを読んでくださっているみなさんにとっても、初めての選挙かも知れないし、久しぶりの投票かも知れない。この選挙のワクワク、ドキドキ感がみなさんに伝わって、一緒に選挙に行ってくれたら嬉しいです。いや、一緒に選挙行きましょう!
細かい情報は、私のTwitterでも発信しています。質問や、気になること、感想、ぜひ聞かせてください。選挙に行ったよ!という報告もとっても嬉しいです。私も一生懸命伝えるので、みなさんの声待ってます。
<選挙特集>18歳、選挙に行こう! みんなで社会を作ろう!